ナガエツルノゲイトウ、通称ナガエは南米原産の特定外来生物です。
▲水が減り地面を覆い尽くすナガエツルノゲイトウ
繫殖力が強く日本の水性植物を駆逐したり、
田んぼに侵入して収穫量を減らす、
用水路を詰まらせるなどの被害が報告されています。
近年猪名川でも繫殖が確認されており環境への影響が懸念されてます。
今回は駆除作業が進められている稲美町 喜瀬川に駆除方法を学びに行きました。
一般的に植物を駆除するといえば草刈りをしたり、
除草剤をまくことを想像するかもしれませんが、
ナガエはそれらいずれでも駆除することはできません。
その理由は、根っこで増えるからです。
しかもその深さは1mにも及び、
太さ2mmの欠片があれば増えてしまいます。
そのため靴の裏についた土に根っこが付着し、
人が歩いたところで増えるなど非常に拡散しやすいです。
ではどうやって駆除すれば良いのでしょうか。
今日において有効とされているのは、
ゴム製のシートで地表部を覆い被せ、
光を遮断することにより株を徐々に弱体化させる方法です。
こうすれば時間はかかるものの確実に駆除することができます。
ナガエは茎からも根を出します。
茎は非常に折れやすく水に浮くので、
川や湖に流れて漂着した場所で根を下ろします。
▲千切れた茎から根を出すナガエ
▲琵琶湖の水面に広がるナガエ
琵琶湖のような広い水域ではすぐに広がってしまう為ため駆除が困難です。
一度侵入させてしまうと、駆除するために多くの労力やお金が必要とされます。
日本の環境を守るためには、絶対に野外に放さないことが大切です。