2019年4月10日水曜日

クズ抜きに挑戦

クズをご存知でしょうか?
山や河原、土手と言ったどこにでも生えているツル性の在来植物です。
漢方や葛餅(くずもち)の原料として利用されています。

地面を這うクズのツルは10m以上に伸びて他の植物に巻き付き覆ってしまいます。
時には木に巻き付いて枝を曲げてしまうこともあるだとか。
これでは多様性に繋がりかねません。
そこで多様な植生を目指すため、外来種の駆除に加えてクズを抜いてみようと考えました。


さて、どうしたら駆除できるのか?
ツルをたどって穴を掘ってみることにしました。


すると出てきたのは芋のような根っこ、塊根です。
ここに栄養を貯めているので地上のツルを切ってもすぐに新しいツルを伸ばすことができます。

掘り出した塊根はサツマイモのようにたくさん繋がっています。
中にはこんな大物まで。


かつてはツルを刈り取って作業用の材料にしたり塊根を掘り出して葛粉に利用していましたが、今では刈り取る人が減少し成長が早いのも相まって有害植物とみなされています。

ちなみに葛粉の作り方はシンプルで、砕いた塊根と水を混ぜ合わせ、デンプンを沈殿させて上澄みを捨てるだけ。これを何度も繰り返すと真っ白なデンプンだけが残ります。
このデンプンを乾燥させたものが葛粉です。


クズの駆除によって植生がどのように変化するのか。
これからが楽しみです。